この記事を読んで分かること
ジブリ『君たちはどう生きるか』眞人の父親(勝一)の仕事職業について
眞人の父親(勝一)は、戦時中であるにも関わらず徴兵されることなく、豊かな生活をしています。
いったい、父親の職業は何で、どのような仕事をしているのか、まとめました。
『君たちはどう生きるか』父親・勝一の仕事職業は?
父親・牧勝一の仕事・職業はずばり、
軍需工場(戦闘機の風防を製作している)の経営者です。
牧勝一は、青年実業家なのでした。
風防とは、こんなの⬇️
途中に、牧家のお屋敷にたくさんの風防が運び込まれるシーンが出てきましたが、覚えていますか?
父親の勝一が何の仕事をしていたのかを知ると…
なぜ彼が徴兵されずに、学校に金を寄付する余裕などがあったのかということが、理解できますよね。
分かりやすく言ってしまうと、父親(勝一)は、戦争で金儲けをしていたのてす。
得する人もいないと、争いは続けられないですよね。
父親は、戦闘機を作るに必要な仕事をしていたので、徴兵されなかったというわけです。
父親は、夏子が、
「亡くなった方達かわいそう…」
映画『君たちはどう生きるか』(スタジオジブリ)
と言うとそれに対して、
「お陰で工場は大忙しだ。眞人、学校までダットサンでおくるぞ。車でのりつける転校生なんて、みんなびっくりするぞ」
映画『君たちはどう生きるか』(スタジオジブリ)
と返してしましたからね。
視聴者の反感を買ってしまい、「クズ」と言われるようになったのも、ムリありません。
しかし夏子の発言も、その場では誰の慰めにもなりませんし、
ましてや軍需工場を営んで家族を養っている勝一の前での発言とあっては、
少々無神経にも思えますね
父親も生きることに必死だったということなのでしょう。
状況が状況なだけに、自分たちだけがかわいくなってしまうというのも、理解できます。
つまり父親は、ヒーローではなく、凡人なだけだったように思えます。
そのような父親の姿も、家族からしてみれば、家族を守ってくれるスーパーヒーローに見えることもあるのではないかと思いますが、
しかし少なくとも、眞人の目にはそうは映っていないようでしたね。
『君たちはどう生きるか』父親・勝一の裏設定(プロフィール)
父親の裏設定(プロフィール)
名前:牧勝一(ショウイチ)
年齢:37歳
モデル:宮崎勝次さん(宮崎駿監督の父親)
恐らく婿養子
(夏子のお屋敷に移り住んできたことから)
父親勝一のモデルは宮崎勝次
勝一(しょういち)と勝次(かつじ)。
読みこそ違えど、名前も、ほぼ同じですよね。
彼らの仕事も同じ、性格も、ほぼ同じだったようです。
勝次は、プレイボーイではあったものの、勝一と同じように家族思いだったそうです。
具体的にはというと、
・子どもにご飯を作ってあげたり、
・妻が病気で入院した際には、かいがいしく病院に毎日通っていたそうですよ。
勝次は『宮崎航空機製作会社』の工場長だった
宮崎駿監督の父親の勝次さんは、伯父(宮崎駿監督から見て)と立ち上げた『宮崎航空機製作会社』(工場零式艦上戦闘機(通称零戦)の部品や風防を製作する会社)の工場長でした。
この為、宮崎家の父方の親戚には戦争に行った人間がいないということです。
▼前項にも記述したこのシーン。
このシーンも、宮崎駿監督が実際に子どもの頃に見た光景が元になっているといるということです。
宮崎駿少年は、家に風運び込まれた風防が虹色に輝くのを見て、まるで宇宙から来た光の繭のように感じられたそうですよ。
感受性が豊かですよね。
このシーンを担当したアニメーターの高屋法子さんは、これを"再現したい"と宮崎駿監督に言われ、苦労されたようです。
『君たちはどう生きるか』その他の登場人物の実在モデルは?
参考書籍:
大泉実成著『宮崎駿の原点: 母と子の物語』潮出版社 (2002/10/1)
スタジオジブリ『ジ・アート・オブ 君たちはどう生きるか』徳間書店 (2023/11/1)
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