大叔父のモデルはなぜ高畑勲?
大叔父の正体とは?
大叔父は最後どうなった?
制作裏話も知りたい
映画『君たちはどう生きるか』において、主人公まひとの家族である大叔父(おおおじ)は、物語の鍵を握る重要キャラクターとして描かれています。
白髪混じりの長身で、知的な雰囲気を漂わせる大叔父は、謎に包まれていますが、その正体とはいったい、何だったのでしょうか。
『君たちはどう生きるか』大叔父のモデルは、高畑勲だった!
大叔父のモデルは高畑勲
大叔父のモデルが高畑勲だということは、
- 2023年8月20日発刊『SWITCH Vol.41 No.9 特集 ジブリをめぐる冒険』
- 2024年7月3日のDVD『宮﨑駿と青サギと… ~「君たちはどう生きるか」への道~』
によって明かされました。

上記の画像は、宮崎駿監督が「パクさん(高畑勲の愛称)に似ているでしょう」とご満悦だったショット。

下がり眉や、優しい目元が、よく似ています。
白熱した考察合戦
大叔父のモデルは、映画公開以来、様々な臆測がなされてきました。
多かったのは、大叔父は宮崎駿だという考察であったようです。
これは、石の塔がスタジオジブリだとする考察によるものです。
大叔父は、スタジオジブリの後継者を探す宮崎駿だというわけです。
『君たちはどう生きるか』大叔父のモデルは、なぜ高畑勲だったのか
大叔父のモデルが、高畑勲だった理由。
それは、まひとのモデルが宮崎駿であることを思えば、容易に想像がつくのではないでしょうか。

大叔父には当初、眞人に、これからどうして生きていくかとう道筋を正す、という役割が与えられていたのだといいます。
しかし高畑勲さんが映画制作途中の2018年4月5日に肺がんの為に亡くなると、スランプに陥り、それは無くなったしまったとのことです。
結果、宮崎駿監督が高畑勲さんと決別する為のストーリーになったようです。
まとめると、宮崎駿監督にとっての師といえば、高畑勲さんしかいなかった。
それなので、お叔父のモデルは高畑勲になった、ということなのでしょう。
『君たちはどう生きるか』大叔父の最後(結末)はどうなった?

大叔父の最後(結末)は、亡くなった。
(助かりたいとも思っていなかった)
宮崎駿監督は、大叔父の最後について、「(大叔父は)助かりたいとも思っていない」と話していました。
つまり、お叔父は最後、あの映像通り、亡くなったと考察できます。
大叔父のモデルである高畑勲さんは亡くなられたわけです。
ですから、大叔父が亡くなるという最後は、宮崎駿監督にとって、最も腑に落ちる結末だったのではないでしょうか。
何度も撮り直した大叔父の最後のセリフ
大叔父の声優を務めたのは、火野正平さんです。
宮崎駿監督が何度も「声を張って」と撮り直しを求めたのが、大叔父の最後のセリフでした。
「ヒミ、眞人、時の回廊へいけ。自分の時代(とき)に戻れ」
大叔父の最後のセリフ『君たちはどう生きるか』ⓒスタジオジブリ
宮崎駿監督の、大叔父に対する思いの丈が伝わってきます。
『君たちはどう生きるか』大叔父の正体とは【まとめ】

大叔父の正体とは、高畑勲だった。
結論、大叔父の正体とは、高畑勲だったといえると思います。
つまり、宮崎駿監督は、大叔父と高畑勲さんを完全に重ねていたように思えるものです。
宮崎駿監督は、『君たちはどう生きるか』の中で、大叔父と眞人を決別させることによって、高畑勲さんとの別れを受け入れることができたのではないでしょうか。
宮崎駿監督のドキュメンタリー映像等を観ていると、宮崎駿監督が高畑勲さんのことを本当に大好きであることが、伝わってきます。
以上、宮崎駿監督の10年越しの最新作『君たちはどう生きるか』に登場する大叔父の正体に迫って参りました。
『君たちはどう生きるか』は、改めて宮崎駿監督の物語だと感じます。
\その他、『君たちはどう生きるか』の考察記事も確認し、一緒に考察してみて下さい/
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