トトロの正体【公式回答】どこよりも詳しく解説!死神はデマで何の動物?

トトロの正体は?(公式回答)

トトロの正体は、一体何者なのか?

正確な情報が知りたいので、
『となりのトトロ』関連書籍をよみあさり、
できる限り正確な情報をまとめてみました。

この記事には、トトロの正体について、公式的な回答をまとめています。

当記事を読むと分かること
  • トトロの正体は?
    • トトロの正体=死神説の真相は?
    • トトロは何の動物
    • トトロは妖怪お化け
    • トトロの生態性格は?
  • トトロ裏話
  • 宮崎駿監督が考えるトトロ理想像とは 

etc.

参考文献

アニメージュ編集編『THE ART OF TOTORO』
木原浩勝著『ふたりのトトロ』
宮崎駿作 絵コンテ『となりのトトロ』
久保つぎこ文・宮崎駿原作・絵『となりのトトロ』
宮崎駿監修スタジオジブリ『トトロの生まれたところ』

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トトロの正体は?【公式回答】

ⓒスタジオジブリ

トトロはいったい何者なのかということを、
トトロ生みの親である宮崎駿監督が、説明した文章があります。

まずはこちらを読んでみて下さい。▼

☆トトロとは
 この映画の主人公のひとり5歳のメイが、彼らに命名してしまった名前です。本当の名前は誰も知りません。
 ずーっと昔、この国にほとんど人が居なかった頃から、彼等はこの森の中に棲んで来ました。寿命も千年以上あるらしいのです。大きいトトロは2メートル以上にもなります。
 フワフワの毛につつまれた大きなミミズクかムジナか熊か、この生き物は妖怪といえるかもしれませんが、人を脅かすことはせず、のんびり、気ままに生きてきました。森の中洞や、古い樹のウロに棲み、人の目には見えないのですが、どうしたわけか、この映画の主人公のサツキとメイの小さな姉妹には見えてしまいました。
 騒がしいのがきらいで、人間につきあった例など一度もなかったトトロたちでしたが、サツキとメイには心をひらいてくれます。

木原浩勝著『ふたりのトトロ』講談社

しかも単なる動物であって、森の精ではないのです。
ドングリを食べる生き物だと思ってます。

アニメージュ編集編『THE ART OF TOTORO』徳間書店  

トトロは愛想を振りまくようなキャラクターじゃない。
何も考えていないような、
おおきな存在を描きたかった。

宮崎駿監修スタジオジブリ『トトロの生まれたところ』

馬鹿か利口かと言ったら、ものすごく大きな馬鹿だということ。

宮崎駿監修スタジオジブリ『トトロの生まれたところ』

これだけで十分かと思うくらい、
トトロを知った気になりますよね。

トトロの正体(公式回答)をまとめると、

トトロは動物。
妖怪ともいえる。
ついでにいうと、死神でもありません。(木原浩勝著『ふたりのトトロ』より確認)

木原浩勝さんって?
…宮崎駿監督とは、『天空の城のラピュタ』からの付き合い。『となりのトトロ』の制作デスクで、宮崎駿監督と二人三脚で同作の制作を始めた。

トトロの正体(公式回答)①トトロは死神ではない

死神

トトロ死神説」は、完全にデマです。

公式は、「トトロ死神説」を完全に否定していますよ。

木原浩勝著『ふたりのトトロ』では、「トトロ死神説」を初めとする『となりのトトロ』都市伝説が、約6ページに渡って否定されていました。

『となりのトトロ』都市伝説とその公式回答については、こちらで詳しく解説しています。もう一度同じ事を書く気にはなれなくて…すみません。 

トトロは、確かに、
普通に考えれば、死神ではないですよね。

しかしこのトトロ=死神説、中々うまく考えられている。

トトロ=死神説には何の根拠もないにも関わらず、
それでもなんとなく、
『となりのトトロ』にそういう裏設定があってもおかしくないのではないか、
という気にさせられてしまいます。

誰かが面白半分で言い始めたのが、
広まっていったのでしょうが…

怖いもの見たさかもしれないですね、
なんとなく期待させられてしまうようです。

これはこれで楽しいですよね。

因みにこのトトロ死神説ですが、
海外のトトロファンには信じられていないそうです。

興味深いですよね。

確かにトトロから離れていると、(トトロ死神説有り得るかも)と思えるのですが、実際に鑑賞中であったり見終わったばかりであったりすると、トトロが死神とは到底思えないんですよね。

作品に込められた「観る人を幸せにしたい」というメッセージがよく伝わってくるのでしょうね。

『となりのトトロ』原産国である日本では、
同作に対するふわっとした記憶が残っているままにトトロに触れる機会が多いということで、
海外に比べて信じそうになる人が多いのかもしれません。

『となりのトトロ』には様々な都市伝説が存在します。

トトロの正体(公式回答)②トトロはトトロという動物でしかない

トトロ影絵

トトロは、トトロという動物でしかないということでしたね。

繰り返しになりますが、
トトロは単なる動物であって、
どんぐりを食べる生き物だということでした。

トトロは、森の精でもなければ、森の主でもないのだということです。

個人的にはどんぐりを食べるなんてずいぶんファンタジーな設定だと思っていましたが、
どんぐりを食べる生き物って普通にたくさんいるんですね。

みなさんは知っていましたか?

クマ、シカ、リス、ネズミ、カモ…もろもろ。かわいいですね。

そして映画にはサツキとメイのお父さんがトトロのことを森の主だと話しているシーンがあります。

が、これはあてずっぽうなのだそうです。

リアルですよね。

信心深い国では、奇形に生まれた子供が、神様だとあがめられたり、
悪魔だと罵られたりすることがあります。

が、これと同じことなんですよね。

考えさせられます。

でもトトロをあえて他の動物にたとえるなら…?

ミミズク
Canva

ミミズグ

でもあえてトトロを何か他の動物にたとえるなら?

それはミミズクです。

なぜならトトロは、ミミズクをモデルに描かれたようですよ。

次の画像は、1979年頃に描かれたという、トトロのイメージボードです。▼

トトロのイメージボード
アニメージュ編集編『THE ART OF TOTORO』徳間書店

トトロたちのイラストの下には、それぞれ、「ミミンズク」「ズク」「ミン」と、当時割り当てられた名前の記載がありますね。
(因みに画像右上にいるのは、まっくろくろすけの原型だそうです)

こうしてみると、トトロが、
ミミズクをモデルにしてデッサンされたであろうことが読み取れます。

他にも、小説『となりのトトロ』の中では、トトロの手を「ミミズクの翼のような幅広い手である」と例えていますし、

父親はトトロが奏でるオカリナの音色を、フクロウの鳴き声だと勘違いしていますし、

トトロたちが木の上にとまっている様子は、まるでミミズクですよね。

ということで、
トトロはトトロという独立した動物であり妖怪ともいえますが、
あえて何か他の動物に例えるのであれば、それはミミズクだといえると思います。

トトロの正体(公式回答)③トトロは妖怪ともいえる

トトロっぽいイラスト

トトロは妖怪ともいえる

トトロは動物ですが、妖怪ともいえるということでした。

☆妖怪とは
"人知では不思議と考えられるような現象。特に、ばけもの"

トトロは確かに、人知で理解できる範囲を超越した生き物ですよね。

トトロは結局妖怪なの?
妖怪じゃないの?

と思われるかもしれないですが、
トトロという動物に前知識無しで出会ったらきっと、妖怪か、あるいはお化けだと感じるだろう、ということですよね。

トトロは動物であり、妖怪なのです。

トトロは妖怪ともいえる

  • トトロは基本的に人には見えない
  • トトロは別世界に棲んでいる
  • トトロは空を飛ぶ
  • トトロはネコバスを呼ぶ
  • トトロは木を育てる
  • トトロは木の実と会話する(小説『となりのトトロ』より)
  • トトロは人間の言葉を理解する

あれ?
やっぱりトトロって妖怪ともいえるというより、
妖怪で、動物ではなくない?

と思いますよね。

トトロはこのように、人知で理解できる範疇を超越した存在です。

トトロが「単なる動物」というのは確かに少々強引で、消化不良を起こしそうです。

サツキもメイもトトロのことはお化けだと思っていました。

しかし宮崎駿監督が「単なる動物」だというのであれば、
やはりそれは「単なる動物」なのでしょう。

しかしメイのように、小トトロ、中トトロ、大トトロの順で出会うことができたら、
彼らの成長過程をうかがい知るトトロが動物であることをすんなり受け入れられそうというか、かわいくて、たまらなくなりそうですね。

トトロの正体(公式回答)④トトロは大きな馬鹿

木の実の成長を促そうとしてがんばるトトロ
提供:スタジオジブリ

あなたはトトロにどのようなイメージを抱いていますか。

個人的にトトロには、無造作で、やさしくて、偉大で、愛嬌がある、といったイメージがあります。

宮崎駿監督が考えるトトロの理想像とは、
次のようでした。▼

・愛想をふりまかない
・何も考えていないような大きな存在
・馬鹿か利口かでいえば大きな馬鹿

これだけでももう、宮崎駿監督のトトロに対するイメージが十分に伝わってきますよね。

トトロに対する理解もぐっと深まります。

しかしトトロは、本人にその気がなくても、そこにいるだけでもう、愛嬌のかたまりですよね。

みんなもふもふは大好きですからね。

個人的にトトロがかわいくてたまらないシーンは、

中トトロと小トトロがメイがついてきていないか、恐る恐る確認するシーン

大トトロが傘に落ちる水滴の音を感じ、ビリビリしているシーン

大トトロが種から芽を出そうと頑張り、顔からたくさんの汗の粒が吹き出ているシーン

です。かわいいですよね。

大トトロは体が大きいですし爪が鋭いので、一見怖いですが、あどけない表情とのギャップはたまりません。

トトロは、地球上のどの生物にもできないことをやってのけてしまう、偉大で高次元の存在です。

森の精でもなければ森の主でもないといわれても、神様だといわれてしまえば、恐らく誰しもが納得してしまうのではないでしょうか。

トトロはそのような大それた存在ですが、その一方で、メイのような小さい女の子にもペットのようになでられてしまうような、安心感を放っているんですよね。

それはきっとトトロが深いことを考えていないからで、良い意味で馬鹿だということなんですよね。

トトロが人間のようにあれこれ思考していたら、イヤですし、不気味ですし、油断できない恐ろしさがありますよね。

それはもはや獣の皮をかぶった人間だといえるでしょう。

トトロがトトロで良かったです。

トトロの裏話【公式回答】

トトロ裏話(公式)①トトロが空飛ぶときに使うコマは『ブンブン』という

空を飛ぶトトロ
提供:スタジオジブリ

トトロが空を飛ぶときに使うコマは、『ブンブン』というそうです。
もっとも、トトロもそう呼んでいるのかは分かりませんが…

これは余談ですが、
トトロが飛んでいる間、傘がおちょこにならずに済むの、すごいと思いませんか?

それがトトロの能力(妖力)によるものなのか?は分かりません。

が、傘が途中でおちょこになってしまうというのも、面白そうで観てみたかったなと思います。

誰にでも一度はきっと傘がおちょこになって情けない思いをしたことがあると思うので、笑けてきそうです。

ですがそれでトトロがしょげてしまうのは本当に辛いので、やはりこれがベストだったのでしょう。

トトロ裏話(公式)②トトロの方がバスネコより身分が上

ネコバスとトトロ
提供:スタジオジブリ

トトロは、ヘイ、タクシー!といった気軽さでネコバスを呼びますから、
そういわれてみればそうか…と思いますね。

トトロは映画の中で2回、ネコバスを呼んでいます。

①サツキと出会った雨の日
②サツキが迷子になったメイ捜してほしいとやってきたあの日

宮崎駿監督いわくネコバスは"三下"なのだそうで…

ネコバスのことを思うと、少し切ないですが、
ネコバスも恐らく"何も考えていない"のでしょう。

トトロ裏話(公式)③トトロの木を育てる運動は『ドンドコドット踊り』という

ドンドコドット踊りをするサツキとトトロ
提供:スタジオジブリ

トトロが木を育てるときのあの動きは、『ドンドコドット踊り』というそうです。
トトロもそう呼んでいるのかは、やはり分かりません。

トトロ裏話(公式)④トトロは木の実と会話する

小説『となりのトトロ』を読むと、トトロが植物と会話することが分かります。

トトロは、木の芽に「出ておいで」と心の声で語りかけていたのです。

トトロ裏話(公式)⑤トトロは人間の言葉を理解する

トトロのお腹の上で泣くサツキ
提供:スタジオジブリ

映画を見ると、大トトロが人間の言葉を理解していることが分かります。

(人間といっても、トトロとコンタクトが取れるのはサツキとメイですが)

トトロはサツキの願い通り、メイを助ける為にネコバスを呼んでいます。

さらに裏話

トトロが、自分のお腹の上でうちひしがれているサツキを見て、ニッと笑うシーンがありますね。

が、あれはサツキのことをかわいいと思っていたのだそう。

人間でもトトロでも、かわいいと思う気持ちというか対象は同じだということですよね。

サツキはとてもかわいいです。

(アニメージュ編集編『THE ART OF TOTORO』)より

そしてトトロは実はメイの言葉も理解していたんですよ。

メイがお腹に乗っていたときです。

トトロは、メイに対して「ねむいよー」、(メイがトトロを真似してほえると)「あんたもネムイの?」、(メイ「あなたトトロっていうのね!」)「わかりません」と寝ぼけ眼で答えていたのです。

かわいすぎますよね。

トトロには、相手の言葉というより、相手の思考を読み取る力があるのだとも考えられますが、トトロは傘を何に使うか分かっていませんでした。

ですからトトロは、やはり人間の言葉を大体理解することができるのでしょう。

(絵コンテ『となりのトトロ』より)

トトロ裏話(公式)⑥トトロは別世界に棲んでいる

トトロとメイ
提供:スタジオジブリ

別世界というのは、メイと大トトロが出会ったあそこです。

トトロと人間は別世界に住んでいるから、だからメイやサツキもいつでもトトロのところに行けたわけではなかったのですね。

さらに裏話

トトロは雨に濡れるのが普通で、トトロはサツキが貸してくれた傘を楽器をくれたのだと思いました。

だからサツキにお礼の木の実を渡したし、ネコバスに乗っても閉じませんでした。

そもそも閉じ方を知らないからです。

トトロの正体【公式回答まとめ】

では、トトロの正体を最後に箇条書きにして書き出してみました。

トトロの正体(外見、生態、性格など…)
  • トトロは森の精霊ではない。単なる動物だが、妖怪ともいえるかもしれない。
  • トトロはドングリを食べる。
  • 寿命は千年以上あるらしい。
  • 大きいトトロは、全長2メートルにも及ぶ。
  • トトロは、この国にほとんど人がいないときから、この森で気ままに生きてきた。
  • ただしトトロの住みかは別世界で、別世界の森の中のうろや、古い木のうろに住んでいる。
  • 「トトロ」とはメイが名付けたのであって、本当の名前は誰も知らない。
  • 人の目には見えないのだが、どういうわけか、メイとサツキには見える。
  • トトロは騒がしいのが嫌いで、メイとサツキをのぞいては、人間とはつきあったためしがない。メイとサツキには心を開いている。
  • トトロは人を脅かさない。
  • トトロはのんびりや。
  • トトロは風になる木の葉の笛のような声を出す。
  • トトロは枯れ草、ハッカ、ドクダミ、ニガヨモギ、ひなたっぽい匂いがする。
  • トトロは木の実と話すことができる。
  • トトロの手はミミズクの翼のように幅広い。
  • 足は丸太のように太く短い。
  • 体毛はふじ色がかった灰色。
  • 耳はあざみの葉みたいにギザギザ。

映画を観ただけでは分からない、
トトロの魅力がよく伝わりました。

どのような考察も、
公式回答にはかないませんよね。

神様のようなトトロの神様は、宮崎駿監督ですね。

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