当記事には、
『となりのトトロ』の続編である短編映画『めいとこねこバズ』のネタバレ考察、感想をまとめています。
めいとこねこバスが怖い、てなぜ?
めいとこねこバスに出てくる「風浄土」、て何?
めいとこねこバスに出てくる黒トトロの正体は?
めいとこねこバスに出てくるネコバアちゃん、て何?
めいとこねこバスの裏話も紹介するよ!
『めいとこねこバス』ネタバレあらすじ
風の強いある日。
メイが自宅から外に出て遊んでいました。
キャラメルをほおばると、強いつむじ風がやってきて、メイから、キャラメルの銀の包み紙をさらっていきました。
メイは(キャラメルを奪おうと狙っているな)と感じたのか、
咄嗟にキャラメルを背中に隠します。
そうして自宅に戻ると、つむじ風も一緒に戻ってきました。
自宅の一室で、つむじ風はくるくるくるくるまわり続けています。
メイは、つむじ風を両手でギュッとつかまえました。
すると、それは正体を現しました。
それは、なんとこねこバスだったのです。
「ちっちゃいねェ あなたこどもなのね」
パンフレット『めいとこねこバス』ⓒスタジオジブリ
こねこバスはメを警戒しているようでした。
が、メイはこねこバスにキャラメルを分けてやって、一緒にキャラメルくちゃくちゃ食べると、ふたりはお友達になります。
そこに大きいネコバスがやってきて、窓の外から部屋の中をニッと覗き込みました。
するとこねこバスは大暴れ。外に出たいのです。
メイは窓を開けると外に出してやりました。
そして夜。
メイがサツキの隣で寝ていると、こねこバスがやってきました。
こねこバスは、どうやらメイを乗せてくれるようです。
メイは大喜び。
「のせてくれるの ヒャーハハハ」
パンフレット『めいとこねこバス』ⓒスタジオジブリ
こねこバスの他にも、外にはたくさんのねこバスが走っていました。
それは、実に様々な形をしたねこバスたちでした。
どれも、トトロの形をした黒いおばけをたくさん乗せています。
ねこバスたちは、たくさんのおばけたちを背中に乗せて、森に集まっていきました。
こねこバスも森に着くと、体をすーと消してメイを降ろして、最後は顔だけ残しましたが、それもすぐに消していなくなりました。
おばけたちが後からゾロゾロゾロゾロと、一定方向に向かって歩き続けていきます。
おばけ黒トトロは真っ黒ですから、白い目玉がゾロゾロ移動していくのです。
メイは次第に心細くなっていきました。
が、ふいに、メイはおばけたちの中に、サツキからもらった傘をさすトトロの姿を見つけると、急に元気いっぱいになります。
「トトロ!」
メイはトトロのもふもふのお腹に思いっきり抱き付いていきました。
トトロは初め、ポカンとしているように見えました。
しかしやはりメイのことを覚えていたのです。
トトロは黒目を動かしてメイを見ると、ニィッと口を大きく横に広げて笑ったのです。
トトロはお腹にメイをくっつけたまま、お化けたちと同じように歩いていきます。
するとその先に現れたのが、ねこバスのおばあちゃん、ネコバアちゃんでした。
毛色はくすんだグレーで、目の色素も薄く、焦点があまり定まっていないようにも見えます。
ネコバスばあちゃんは顔も体も、他のネコバスやトトロとは比べ物にならない程にうんと大きいので、その分足もむかでのようにたくさんあって、圧巻の迫力です。
それに、からだが大きいので、たくさんのお化け黒トトロが乗り込んでいきます。
こねこバスもつむじ風となって、ネコバスばあちゃんの鼻の上にやってくると、ちょこんと姿を現しました。
トトロは、ネコバスばあちゃんにペコリとお辞儀をしました。
するとネコバスばあちゃんも頭だて動かしてお辞儀をします。
メイも続いて、ネコバスばあちゃんに挨拶をしました。
「こねこバスのお友達のメイです」
メイは、キャラメルをネコバスばあちゃんに分けてやりました。
ネコバスばあちゃん、のどにネバネバとくっついたのか、飲み干しづらそうにしていましたが、ごくり。
するとネコバスばあちゃん、美味かった模様。
メイをベロリと下から舐め上げました。
メイは大笑い。
おばけ黒トトロも窓から顔を出して大笑い。
メイもお返しに、ネコバスばあちゃんの鼻をペロンと舐め上げました。
そしてネコバスばあちゃんは、空高く昇っていきました。
メイもこねこバスに乗って帰ります。
トトロはバイバイしてお見送りしてくれました。
『めいとこねこバス』何が怖い?
SNSより、みんなに怖いと言われている理由と、個人的に怖いと思った留学をまとめてみました。
- こねこバスが、怖い
- キャラメルくっちゃくっちゃするのが怖い
- メイの降ろし方が怖い
- 黒トトロ(お化けトトロ)が、怖い
- 笑ってるのが怖い
- ネコバスばあちゃんが、怖い
- 風貌が怖い
- 目的地が「風浄土」なのが怖い
- 始まりが怖い
- 全体的に怖い
…つまり、ニューキャラが全部怖い!
(こねこバズ・黒トトロ・ネコバアちゃん)
個人的にいちばん怖いと思ったキャラクターは、ネコバスばあちゃんです。
めいとこねこバスのあらすじのネタバレを読んだだけでも、どこが怖いかは、なんとなく伝わったかもしれないですね。
①こねこバスが、怖い
キャラメルくっちゃくっちゃするのが怖い
こねこバス(とメイ)は、クチャラーです。
メイからもらったキャラメルを、くちゃくちゃ食べるこねこバスの描写が、大変リアルで迫力があります。
唾液を引く口の中が、大変リアルなのです。
ジブリ作品は、かわいい反面、グロテスクにも感じられるようなリアルさがありますよね。
これが、人によっては怖いと感じられるようです。
一応、歯は凶器ですからね。
メイの降ろし方が怖い
ネコバズの客人の降ろし方が、狂気です。
まず体を消した後で、
顔だけを残してみせるのです。
それは、客人が無事に降りられたかを、最後にちょこっと確認する為でしょうか。
それか、悪意…とまではいかなくても、ちょっとした悪ふざけのつもりなのかもしれません。
つまり生首を見たのと同じですから、
怖いと感じる人はいるようです。
②黒トトロ(お化けトトロ)が、怖い
笑ってるのが怖い
黒トトロには、見た目がかわいい、とは言い切れない節がありますよね。
黒いフォルムに白い2つのギョロ目。
そこに三日月の口が現れて、彼らは笑ってみせます。
しかしその笑顔が怖い。
目は笑ってもボディが黒いので消えるし、
固定型の笑顔なので、
何を考えているのか、分からないのです。
それで、笑っていても怖いように感じる人がいるようです。
この奇妙さは、『笑うセールスマン』に通じるものがあるかもしれませんね。
③ネコバスばあちゃんが、怖い
風貌が怖い
ネコバスばあちゃんの風貌が、純粋に怖いですよね。
かわいさもあるのですが、
うつろに見える、焦点の合っていないような瞳は、迫力がありました。
目的地が「風浄土」なのが怖い
ネコバスばあちゃんの目的地は、「風浄土」です。
「風浄土」は恐らくあの世のことだと考えられる為、
怖いですよね。
あの世からの迎えみたいで。
サツキとメイの都市伝説「サツキとメイは死んでいる」を知っていますか?
(あながち全くの的外れ、というわけでもなかったのでは…)
と、『となりのトトロ』も以来観るのが怖くなってしまった、という人もいました。
④始まりが怖い
これは、実際に映像を見てみないと、本当に伝わることは難しいかと思いますが…
オープニングで、
ネコやらコウモリやらが、
音を立てずに笑って始まるのです。
これが中々迫力があり、怖いように感じられます。
⑤全体的に怖い
全体的に怖いです。
それは、風が強かったり、妖怪が出てきたり(ネコバスやお化け黒トトロのこといってます)、夜の森だったり、全体的にステージの色が黒いからだと思います。
それから雰囲気が、過去ジブリ作品でいうと、『千と千尋』に近いですかね。
和の怪しさ、というのでしょうか。
音楽も雰囲気があります。
クセになる魅力的な雰囲気なのですが、
それは場合によっては恐ろしく感じられます。
『めいとこねこバス』考察感想(風浄土の意味・ネコバスばあちゃん、黒トトロの正体とは)
「風浄土」とは?
「あの世」のこと
ネコバスばあちゃんの目的地である行き先「風浄土」とは、「あの世」のことだと思われます。
ネコバスばあちゃんは、空に上っていきますからね。
「浄土」といえば、「極楽浄土」が出てくる人も多いかと思いますが、
「浄土」は、仏教でいう「あの世」のことなのです。
キリスト教ではいう「あの世」は「天国」ですね。
「浄土」と「天国」は、言い方が違うだけで同じところを指しているのかというと、違います。
「浄土」は、仏の数だけあるといわれていおり、
「極楽浄土」には、「阿弥陀如来」というありがたい最高の仏様がおさめているあの世だと考えられているようですね。
では、「風浄土」は?
これは、リサーチしても引っ掛からなかったので、
オリジナルの"あの世"なのでしょうね。
因みに仏教で"風"は、
「成長、拡大、自由」のことをいうようです。
単純に、こねこバスがつむじ風になるから、"風"浄土かもしれません。
「風浄土」とは、宮崎駿監督が考えるオリジナルの仏様がおさめるあの世なのでしょう。
「ネコバスばあちゃんの正体」とは?
冥土と現世をいったりきたりできる化け猫
あの巨体ですし、1000歳超えのトトロがお辞儀しているくらいですから、相当長く生きているでしょうね。
因みに、ネコバスには乗り物に擬態?化ける性質があります。
ですから、昔はかごなんかに化けていたそうです。
時代と共に、みんな思い思いの姿に変身しているんですね。
ネコバスは皆「風浄土」に行くことができるのか。
それとも年を重ねてレベルアップしたら行くことができるのか。
ナゾです。
しかし浄土に行けるくらいですから、
ネコバスは神聖な生き物なのでしょうね…
木もよけて道を明け渡すくらいですから…
「黒トトロの正体」とは?
トトロのお化け(太古の昔に人間と破れて散ったトトロ族のお化け)
黒トトロの正体は、そのままといえばそのままで、トトロのお化けなのだと思います。
というのも、トトロには次のような裏設定があったというのですね。
「一番最初に僕が聞いた話はね、かつてトトロ族っていうのがいたって。それで太古の昔、人間とトトロ族が戦うんですよ。それで人間の方が優れてたっていうか、トトロ族やっつけられちゃうわけ。その中の生き残りがいたんですよ。それが、時代時代の中でひょこっと顔を出す。それがあるときはもののけと言われたり、あるときはお化けと言われたり、そういう話だったんですよ」
huffingtonpost(https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_62f9ecffe4b045e6f6aec107)
~中略~
「それで現代においては、所沢にトトロ族の末裔がひょこっと顔を出したという話なんだってことを言い出すわけですよ。そうするとトトロ族と人間族の戦いは一体どこ行ったのって」
太古の昔に人間と破れて散ったトトロのお化け、それが、黒トトロなのではないでしょうかね。
え…今の今まで成仏してなかったの?
それが一気に成仏した?
…思うに、
①お盆だった
②お化け黒トトロは、現世とあの世をいったりきたりして楽しんでる
のではないでしょうかね?
感想
全体的な感想としては…
『めいとこねこバス』の続編が見られて、大満足!
まず、これが一番ですよね。
きっとこれは誰もが等しく感じることだと思います。
続いて、こねこバスがかわいい!
特に、メイにぎゅっとやられちゃうこねこバス。
親猫がやってきて、親猫のところに行きたくて、ワタワタワタワタするこねこバス。
かわいすぎますね。
個人的に最も怖いと思ったのは、
ネコバスばあちゃんでした。
あと、ネコバスと宮崎駿監督の顔が似ていると思いませんか?
絵は描き手に似ますよね。
『めいとこねこバス』トリビア
①ネコバアちゃんとトトロの声優が宮崎駿監督
②ネコバアちゃんはラピュタの船に化けている!?
①ネコバアちゃんとトトロの声優が宮崎駿監督
『めいとこねこバス』トリビア1つ目は、
宮崎駿監督が、トトロとネコバアちゃんの声優を務めているということです。
自ら名乗り出たそうですよ。
『となりのトトロ』のトトロ役は高木均さんだったようですから、
声優チェンジだということになりますね。
何かエフェクト効果はかけているようでした。
因みにその他、こねこバスと黒トトロは、ジブリスタッフと劇団・文学座の方々だということです。
②ネコバアちゃんはラピュタの船に化けている!?
ネコバスばあちゃんと、『天空の城ラピュタ』に出てくる敵船は、似ていると思いませんか?
過去に実際に目にしたことがあるのかもしれないですね…
『めいとこねこバス』を見る方法!どこで見れる?
▼これを見ると少し見た気分になれるかも?
『めいとこねこバス』は、
・『三鷹の森美術館』地下1階にある映像展示室「土星座」
・『ジブリパーク』ジブリの大倉庫「映像展示室オリヲン座」
で視聴することができます。
ただ、期間によって上映されている映画が違うので、
事前に公式ホームぺ―ジにて最新情報を確認してください。
※『ジブリパーク』のスケジュール確認方法は、
公式ホームページのホームページにある「最新情報」からチェックするか、
「ジブリパーク 上映スケジュール」とググッて下さい。
双方予約制ですから、
観るのも一苦労ですよね。
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