森の人・セルムは、漫画版『天空の城ラピュタ』にしか出てこないキャラクターです。
漫画版にしか出てこないですから、知名度は低いものの、「かっこいい!」と大変人気のあるキャラクターです。
当記事には、森の人・セルムについて、wiki風にまとめています。
森の人、セルムとは?wiki風プロフ(風の谷のナウシカ)
種族
森の人とは、
腐海に住む一族です。
一言でいえば、腐海と対立するのではなく、腐海と共存することを選んだ一族です。
住処
セルムは、「はるかに遠い腐海の底から旅してきた」とアスベルに話していました。
腐海中が騒がしくなっていて、
王蟲たちが皆怒りっぽくなって南に移動していることの原因を突き止める為、
父親に遣わされてやってきました。
家族構成
父親…ここ最近の王蟲の動きが怪しい為セルムを遣わした。健在だということが分かります。
母親…蟲使いの出。
祖母…蟲使いの出。
セライネ…恐らく妹。
セライネ
セライネは、"森の人"の中では、セルムの他に唯一顔と名前が分かっている少女です。
ナウシカに対して、「兄に会えたらいいのにね」と声掛けていることから、恐らくセラムの妹であると思われます。
セルムとは顔が似ていることから、血縁関係であることは硬いでしょう。
もしかしたら双子の兄妹かもしれないですが、
明確な関係性は、最後まで明かされません。
能力
セルムの特異な点としては、セルムは念力を使います。
念力を使ってどういうことができるかというと、
- 体を置いて、意識だけを遠くに飛ばす(幽体離脱のようなこと)
- 念話で直接相手の頭の中に話しかける(テレパシー)
他にも、墓の主の攻撃から、バリアのようなものを張ってナウシカを庇っていたことがあります。
これらの念力を使って、セルムはナウシカを3度、ピンチから救いました。
・1度目…ナウシカの心を肉体に戻した。
・2度目…庭の主に精神的に追い詰められているナウシカを救った。
・3度目…墓の主の攻撃からナウシカを守った。
また、セルムは身が軽く、バランス感覚もすぐれています。
これが、念力によるものなのか、単に身体能力の高さからくるものなのかは、不明です。
行動
セルムは、敵軍(蟲使いを従えた土鬼⦅ドルク⦆)の攻撃を受け、腐海に遭難したユパ、アスベル、ケチャを保護しました。
彼らと親しくなった後、行動を別にします。
セルムは次にチヤルカとチチクの前に現れると、
王蟲と一緒に逝こうとして、心とからだがバラバラになってしまったナウシカが戻ってこられるように、手伝います。
ナウシカとは一旦別れますが、ナウシカが庭でセルムに助けを求めると、セルムは姿を現しました。
ふたりは、真実を見極める為に、シュワの墓所へ扉を開けに行くと決めます。
ナウシカが直接墓所へ向かい、セルムは念力を使って援護しました。
セルムは、ナウシカと共に生きることを望んでおり、ナウシカもまた、最後には、セルムと共に生きることを受け入れました。
外見
容姿
セルムはイケメンです。
ユパいわく、セルムの眼差しはナウシカそっくりなのだそう。
服装
森の人特有の、蟲の腸で作ったもこもこの防護服を着用しています。
移動時には、同じくもこもこの荷物を背に、長い棒を手にしていました。
軽装になるときは、ヘルメットや、上着を脱ぎます。
石がついたペンダントを身に付けていることもあります。
性格
基本的に穏やかで、冷静沈着です。
ポーカーフェイスで、感情をあまり外に出さないので、考えが読めないところがあります。
しかし庭の主に「不安と疑念でいっぱいなのをなぜ隠す」と問われていたので、
内心では案外動じているのかもしれません。
礼儀正しく親切です。
ナウシカが思わず様付けで呼んでしまうような貫禄があります。
表現が非常にストレートで、
くさい台詞も、
顔色ひとつ変えずに口にします。
ケチャの髪をきれいだと褒めたり
ナウシカの笑顔がいいと褒めると、
ふたりを照れさせました。
また、ナウシカに「共に生きてほしい」と、
プロポーズとも取れるような言葉も、
不敵に口にしています。
記事が分かれてしまいましたが、セルムの人気の秘密は、下記記事にまとめてあります。
「森の人」(セルム)とは?wiki風プロフ(風の谷のナウシカ)
セルムは「森の人」というけど、
そもそも「森の人」て何?
どんな一族なの?
森の人(セルム)とは、腐海に住む一族です。
一言でいえば、腐海と対立するのではなく、腐海と共存することを選んだ一族です。
森の人(セルム)のルーツ
古エフタル王国の末裔。
エフタル王国とは、火の7日間の後3回あったとされる最後の300年前の大海嘯で、腐海に没した国です。
エフタル王国は、元は風の谷の辺境にあった強大な王国でした。
当時、エフタル王国の町々には、火の7日間で失われた文明がまだ息づいていました。
そこでは武具が生産されたり、建造された巨大な船が交易に飛び交っていました。
ところが、やがて王位継承を巡る争いが起こるようになります。
すると武具の需要が高まり、武器商人はこぞって王蟲の脱け殻を手に入れようと、腐海に乗り出しました。
そしてエフタル王国の民は、組織的に王蟲を刈る方法を編み出します。
(この方法は、現代まで伝わっていない)
それによって、おびただしい数の王蟲が殺されました。
エフタル王国は腐海の怒りを買い、全土が、20日の間、大海嘯におおわれました。
王蟲の怒りがようやくおさまったのは、自らが餓死したときだったのです。
このようにして、エフタル王国は腐海に没しました。
わずかに生き延びた故エフタル王国の民は、腐海のほとりに住み続けました。
王を持つことは以来なく、トルメキア王国の支配下に置かれました。
一方の森の人とは、大海嘯のとき、"青き衣"の者に率いられて森に入った古エフタル王国の末裔なのです。
森の人(セルム)と蟲使いの関係
ユパが蟲使いから聞いた話によれば、"森の人は蟲使いの祖"だということです。
そして、"最も高貴な血の一族"。
蟲使いはなぜか、森の人を、恐れ敬っています。
森や王蟲のことは神聖視していますから、それで、森の人もそれに近しい存在であると、感じているのかもしれません。
元は王蟲を大量に殺害していたような一族のこの身の変わり用は、300年前に目の当たりした大海嘯の恐ろしさが、現在も尚一族に語り継がれている為でしょうか。
そのように恐ろしく偉大な存在と仲良くよろしくやってる森の人を、同じように、恐ろしく偉大な存在に感じている為でしょうか。
それか、"高貴な一族"というくらいですから、現在の森の人らは、エフタル王族の末裔なのかもしれません。
ともかく彼らは、森の人が自分の祖であるとはいっても、自分たちとは異次元にいる崇高な存在として捉えているようです。
そんな彼らと、森の人が恋仲になるなど、あまり考えられないですが、そうして生まれたのが、セルムだということになります。
そんなに森の人が尊いならば、なぜ社会的に地位が低く虐げられながら生きているような彼らが、なぜみんな今の生活を捨てて森の人に転身しないのか、謎です。
が、つまりは、そんなに単純な問題ではないのでしょう。
森の人(セルム)の住みか
森の人(セルム)は、腐海の中に、蟲の体液で作った泡のテントを張って住んでいます。
テントの中では、ガスマスクをしなくても、毒に肺がやられてしまうことはありません。
タービンを使った痛風と蒸気のカラクリ
森の人(セルム)の防護服
森の人(セルム)は、テントから外に出るときには、蟲の腸で作った衣をまとって、毒から身を守ります。
ヘルメットには、とび蟲の背から出る香料が使われていて、良い匂いがするようです。
森の人(セルム)の食料
森の人(セルム)は、
蟲から卵を分けてもらってそれを食べて生活しています。
卵にストローを刺して飲んでいました。
盗るのではなく、お願いして少しだけもらう為、攻撃されないということです。
いくらお願いされようが、普通であれば自分の子どもを人にあげるなどありえません。
が、そう考えると、森の人が蟲に仲間、家族だと認識されていることの表れだといえます。
故エフタル王国の民を森に率いたのは"青い衣"の者だったといいます。
その者が、ナウシカのように蟲と意志疎通することかできて、今後彼らが腐海で生きることができるよう、仲立ちをしたということかもしれせん。
森の人(セルム)と人間
ユパが蟲使いより聞いた話によれば、"森の人は人間を嫌う"ということです。
それではまるで、森の人は人間ではないような物言いですね。
しかし、セルムやセライネを見ている限り、人間を嫌悪しているようには見えず、非常に友好的でした。
これにはもしかしたら、蟲使いが人間が嫌いだから、森の人もそうであってほしい、という願望が含まれているのかもしれません。
森の人(セルム)と火
"森の人は火を使わない"と言います。
火は動植物の天敵だといえますから、この選択も、森の人が森に受け入れられている理由の1つではないでしょうか。
人類の社会文化的進化や文明は、火を使う事で進化してきたといいます。
森の人はそれらを捨てたといえますが、
現環境で生きていく技術に関しては、最も発展させているといえます。
森の人(セルム)の秘密
森の人は、
現世界に腐海の尽きる所(汚染のない大気の中)がすでに存在している。
が、現代に生きる人類は毒のある環境に適応している為、完全に清浄化だれた空間では生存することができない。
ということを知っています。
が、それを秘密にしています。
セライネ
森の人は複数いることが分かっています。
が、漫画の中で分厚い防具を脱いで顔を見せたのは、セラムとセライネの2人間だけでした。
森の人セルムとナウシカの最後の秘密とは?(風の谷のナウシカ)
セルムとナウシカは、
全ての生命体は、人工的に作り替えられたもの。
汚染された天地を清浄化したら腐海は滅びるようにプログラムされている。
その後、穏やかでかしこい新人類が卵からかえるはずだった。
が、ナウシカは清浄と汚濁こそ生命だと考え、それを破壊した。
という秘密を共有することになりました。
なぜ秘密にすることにしたのかというと、単純に考えるなら、人類を混乱に陥れないようにする為、ということになるのだと思います。
ですが個人的には、全てを包み隠さず教えてあげた方が、皆安心できるし、怯えて暮らさなくて良くなって衛生的に良いのではないか、と思います。
何も、今すぐ全てが清浄化されてしまうわけでもありません。
真実を知れば、人々も下手に腐海をやっつけようとしなくなるでしょうし、
人間同士で争って、大海嘯を引き起こして、天地の清浄化を早めてしまうこともなくなりそうです。
そして何よりナウシカのように、実現性のある希望を持つことができるのではないでしょうか。
腐海が世界を覆い尽くしていくことは、プログラムされていることだから当然のことで、自分らには毒の耐性がある。
それを知っていた方が、腹を括っていられると思いませんか。
何より不安を掻き立てられることは、得体の知れない恐怖があるということだと思うのでよね。
ですがセルムが秘密だと言った理由が、ナウシカを守る為だったのなら、合理的だったと思います。
ナウシカが墓所を破壊したことに対しては、視聴者がそうであるように、賛否両論ありそうですよね。
ナウシカを恨んだり、危険視する団体は必ず出てきそうです。
そうならない為に、何があったか、何が起こっているのかというのを2人だけの秘密にする。
そうすることは、ナウシカを守るという意味では、最善の選択だったのではないでしょうか。
森の人・セルムは映画には出てくる?(風の谷のナウシカ)
映画に森の人やセルムは出てきません。
映画は、原作コミックの2巻までの出来事が、収録されています。
が、森の人・セルムが初登場するのは、3巻以降なのです。
奥行あるジオラマ、めっちゃ綺麗だった。
— やよい…ロイズ (@innu_ys_084) September 10, 2024
森の人!!!!!!!!!!!
映画には出てこない密かに推してるセルム!#金曜ロードショーとジブリ展 pic.twitter.com/uFK2xMr3SB
しかし、2024年7月13日(土)~9月23日、広島県立美術館で開催された『金曜ロードショーとジブリ展』では、森の人が確認されました。
恐らくそれはセラムでしょう。
原作コミックを読んでいる向けのサプライズでしたね。
が、それならばいっそのこと、森の人がより目立つようにヘルメットを取った姿にしておいて、皆が原作コミックを読んでくれるきっかけになることを狙ってほしかった気もしますね。
いつの日にか、原作に忠実な『風の谷のナウシカ』も見てみたいですよね。
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