本記事には、ジブリの映画『君たちはどう生きるか』の聖地(舞台モデル)について、調べて一覧にまとめてみました。
- サギ屋敷
- 眞人の疎開先
- 眞人が疎開する前に住んでいた町と家(宇都宮)
- 父親の工場
- タイトルの背景
ジブリ映画『君たちはどう生きるか』聖地(舞台モデル)一覧まとめ

①青鷺屋敷 | 旧伊藤伝右衛門邸 |
---|---|
②眞人たちの疎開先「鷺沼駅」 | 鹿沼駅 |
③眞人の父親の工場 | 帝国繊維株式会社の鹿沼工場 |
④眞人たちが引っ越す前に住んでいた町と家 | 宇都宮・Gallery HANNA |
⑤タイトルの背景 | 中央自動車道から見える景色 |
聖地①青鷺屋敷(通称サギ屋敷)

青鷺屋敷(通称サギ屋敷)のモデルは、
↓
旧伊藤伝右衛門邸
★根拠★
鈴木 一か所、福岡の飯塚の家を見る機会があった。サギ屋敷のモデルです。そして、眞人が疎開する洋館。
『SWITCH Vol.41 No.9』27p「鈴木敏夫 宮崎駿の新作『君たちはどう生きるか』を語る」より引用
『君たちはどう生きるか』制作にあたって、特にロケハンは行われなかったといいます。
が、1ヵ所見たのが、サギ屋敷のモデルとなった"福岡の飯塚の家"だということです。
↓
福岡の飯塚の家、てどこ?
ということで、福岡県飯塚市にあるそれらしい家をリサーチ開始。
すると、サギ屋敷によく似た『旧伊藤伝右衛門邸』という家が見つかりました。
これはかたいと思います。
旧伊藤伝右衛門邸の青々として立派で趣のある雰囲気は青鷺屋敷そのもの。
ということで、青鷺屋敷(通称サギ屋敷)のモデルは、旧伊藤伝右衛門邸だと思います。
聖地②疎開先〈鷺沼駅〉
眞人たちの疎開先の鷺沼駅のモデルは、
↓
鹿沼駅(…栃木県鹿沼市にあるJR日光線の駅)
★根拠★
\鷺沼駅と、鹿沼駅の外観がよく似てる!/
①鹿沼駅(宮崎駿監督の疎開先)

②鷺沼駅(眞人の疎開先)

\宮崎駿監督は子供時代に鹿沼で過ごしてる!/
宮崎駿少年は子供時代に鹿沼に疎開し、そこで半年程過ごしました。
眞人のモデルは、宮崎駿監督自身であることが、公式的に明かされています。
眞人には、宮崎駿監督の生い立ちが色濃く反映されていることを感じます。
「鷺沼駅」という駅は、川崎市に実在します。
実在する駅名を避けた訳ではないならば、宮崎駿監督は、なぜ駅名を「鹿沼駅」ではなく「鷺沼駅」にしたのでしょうか。
これは勝手な想像ですが、「鹿沼駅」だとあからさまに眞人が宮崎駿監督だといっているようで、気恥ずかしかったのかもしれないと思います。
それからもしかしたら、鷺沼と青鷺をかけたのかもしれません。
ということで、眞人たちの疎開先である鷺沼駅は、栃木県鹿沼市にある鹿沼駅がモデルになっているように思います。
聖地③父親の工場
父親の工場のモデルは、
↓
帝国繊維(株)の鹿沼工場
(旧宮崎航空工業株式会社)
鹿沼散歩。
— passerby (@tokyopasserby) August 13, 2022
帝国繊維鹿沼工場。
消防用ホースをつくっていると資料館の人に教えてもらった。 pic.twitter.com/aCPaQ8Z4P2
★根拠★
- 眞人の父親のモデルは宮崎勝次さん(宮崎駿監督の父親)。
- 宮崎勝次さんは宮崎航空工業株式会社の経営をしていた。(戦闘機の風防を製作する会社)
- 宮崎新さん(宮崎駿監督の兄で長男)が、
"航空機製作の工場は鹿沼にあり、「帝国製麻」という会社に売ったと聞いた"と明かしている。 - →帝国繊維(株)鹿沼工場近くには、黒川が流れている。
工場は国鉄の鹿沼駅に近い川のそばにあり、「帝国製麻」という会社に売ったと聞いています。
宮崎新さんの書き込み(みやねこ探偵団 (=^ ..^=) ゆかいな散歩道⦅https://miyaneko-t.blog.ss-blog.jp/2012-04-24⦆)※現在は閉鎖
↓
帝国繊維(株)鹿沼工場(旧宮崎航空工業株式会社の工場)は、自然に囲まれ広々とした良い土地にありますね。
ということで、工場のモデルは、宮崎航空工業株式会社の工場(現在では帝国繊維(株)の鹿沼工場)でしょう。
聖地④眞人が疎開前に住んでいた町と家
眞人が疎開前に住んでいた町と家のモデルは、
↓
宇都宮市松が峰の町や民家
↓
民家は、現在では店舗(Gallery HANNA)として使用されています。
★根拠★
- 眞人のモデルは宮崎駿監督自身であることが公になっている。
- 眞人が住んでいた家の内装は、階段など、松が峰の民家の内装によく似ている。
宇都宮市松が峰の民家は、宮崎家が1944年~約5年過ごした、思い出の場所となっているようです。
途中、1945年7月12日には宇都宮空襲に遭い、半年程、鹿沼に疎開しています。
ですが松が峰の民家は戦禍を生き残り、現在まで残っています。
現在では、トーマスあす子さんが、松が峰の民家を店舗『Gallery HANNA(ギャラリーハンナ)』として使用しています。
Gallery HANNAギャラリーハンナでは、陶器や漆、染色、書、服飾小物や、日本家屋、庭園を観て楽しむことができるようです。
ということで眞人が疎開前に住んでいた町や家は、宮崎駿監督が子供時代に5年程住んでいた宇都宮市松が峰の町や民家がモデルになっていると思われます。
聖地⑤タイトルの背景

タイトルの背景モデルは、
↓
中央自動車道から見える景色。(八ヶ岳の方から東京に向かってくる途中に、一瞬だけこのアングルで見えるらしい)
★根拠★
『君達はどう生きるか』のタイトルの背景が、中央自動車道から見える景色であることは、『THE ART OF君たちはどう生きるか』に記載ありました。
美術監督の武重洋二さんの話によれば、『君達はどう生きるか』のタイトルの背景は、宮崎駿監督が、八ヶ岳の山小屋に行った帰りに見た風景なのだそうです。
ということで、『君達はどう生きるか』のタイトルの背景になったのは、中央自動車道から見える景色でした。


あとがき
『君たちはどう生きるか』の聖地を紹介してまいりました。
いかがでしたか。
映画のモデルとなっただけあり、どれも実際に見に行ってみたくなるような趣のある場所でしたね。
特に青鷺屋敷の旧伊藤伝右衛門邸の景観は本当に美しく、足を運んでみたくなりました。
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