当記事には、
・ナウシカの失恋シーン【画像】
・ナウシカは本当に失恋したのか
・ナウシカとアスベル結婚説
・ナウシカとアスベルとセラムの三角関係
という内容について、まとめています。
「ナウシカとアスベルにくっついてほしかったな…」
という方には特に読んで頂きたい内容です。
映画のナウシカとアスベルのその後はこちら
ナウシカの失恋シーン【画像】
ナウシカに失恋シーンがあるとするのであれば、それは、このシーンでしょう。(※ナウシカ最終巻7巻最終ページより)
ナウシカが、アスベルとケチャが抱き締め合っているのを見て、切ないような表情を浮かべていますね。
そしてナウシカは、セルムの、
生きましょう
全てをこの星にたくして
共に……
宮崎駿作,『風の谷のナウシカ』7巻,徳間書店
という問い掛けに対して、「ハイ」と返事しています。
そして極め付けは、このシーンのすぐ後に続く、最終ページラスト1コマにつづられた次のエピローグ。
語り残したことは多いがひとまずここで、物語を終わることにする。
この後、ナウシカは土鬼の地にとどまり、土鬼の人々と生きた。彼女はチチクの成人後、はじめて谷の里へ帰ったとある年代記は記している。
またある伝承は、彼女がやがて森の人の元へ去ったとも伝えている。
宮崎駿作,『風の谷のナウシカ』7巻,徳間書店
そうなんだね。
ナウシカは、セルムを選んだんだね。
アスベルといい感じだったと思ったけど、セルムと生きることにしたんだね。
前にセルムに「共に生きよう」と誘われたときには、
生命の流れに身を置く者と、
ひとつひひとつの生命とかかわっている者とで、
生きる世界が違うと言っていたよね。
だけど、
この世界の秘密を知ったことで、
自分も生命の流れに身を置くことにしたのかな。
・・・と、いうのが、一般的な解釈かと思います。
ですが、ナウシカは本当に失恋していたのでしょうか?
失恋していたなら、アスベルのほっぺにてんてん→(〃)くらいつけても良さそうですよね。
検証してみました。
▶その前に、ケチャ、て誰?
▶その前に、セルム、て誰?
ナウシカは本当に失恋したのか?
結論。
ナウシカは失恋していたわけではない!
(と、思います)
一見すると、ナウシカは確かに失恋したように見えます。
ですが、アスベルが恋愛対象として好きなのは、ケチャではなく、ナウシカだったと思います。
アスベルが好きなのはナウシカ!
アスベルは、ナウシカに恋愛感情を抱いていると思います。
対してアスベルにとってケチャは、本当に妹のような存在なのだと思います。
アスベルの、ナウシカに抱きつかれたときと、ケチャに抱きつかれたときの、以下の反応の違い…
アスベルとナウシカ
アスベルとケチャ
ナウシカに抱きつかれたときには、分かりやすく赤くなってドキドキしているのに、
ケチャに抱きつかれたときには、無にも見えます。
それは言い過ぎかもしれないですが、このときアスベルから感じられるのは、ときめきではなく慈愛ですよね。
(慈愛…"下の者、弱い者にめぐみや心をかけ大切にすること。また、その心。"goo辞書より)
途中、アスベルが、眠りながら泣いているケチャを抱き寄せて眠るシーンがあるのですが…
ここでも、アスベルは無に見えます。
ケチャに対して恋愛感情はなかったので、ドキドキしなかったのでしょう。
普通に考えてみても、ケチャとナウシカだったら、ナウシカにの方が惚れる要素があるように思います。
アスベルがナウシカに惚れる要素はこんなにある
- 妹ラステルに似ている
- ラステルを看取って埋葬して遺言通り秘石(巨神兵の胎盤のようなもの)を返しに来てくれた
- 命の恩人
- やさしく勇敢な性格で皆から愛され慕われている
- アスベルがまいてあげた包帯を別れた後も大事に身に付けていて、「忘れたことはない」と話してくれている
一方のケチャは…
- 恩師が亡くなったのはアスベルのせいだといい、暴力をふるってきた
- ケチャは善人だが、周囲が見えていないところがある(読者人気もいまいち)
ケチャはアスベルから見て、やはり面倒を見てやらなければならない子供のような存在に思えます。
ナウシカが好きなのはアスベル…?
アスベルはナウシカが好き。
しかしナウシカが好きなのは、アスベルなのでしょうか?
それともセルムなのでしょうか?
結論、どちらかとも分かりかねる、と思いました。
いや、どちらかといえば、セルムがリードかも。
なぜかというとナウシカは・・・
- セルムに笑顔を誉められ頬を染めた→画像はこちら
- セルムを様付けで呼ぶ(尊敬している)
- セルムに「共に生きてほしい」と言われて「すごくうれしい」と泣いていた
- ピンチのときセルムに助けを求めた(頼りにしている)
- 3度も助けられた
- 最後にセルムと生きることに同意した
からです。
では、ナウシカのあの切ない表情はなんだったの!?
とも思いますが、それは、
ついこの間までアスベルと一緒に腐海の役目について語り合っていたのに、自分だけがその答えにたどりついてしまって、でも秘密にしなくてはならなくて…同じ世界では生きていけなくなってしまった。
というような、さみしいような想いが、あの表情となって出たのかもしれません。
ですがアスベルにも勝算があります。
何せセルムとアスベルはタイプが全然異なりますから。
個人的には、ナウシカとセルムの組み合わせはなんだか無機質な感じがするので、温かい感じのするアスベルとの組み合わせの方が似合っているように感じます。
それにナウシカは、
- アスベルに(もしくは誰にでも)誉められてもかナウシカは頬を染めたかも
- アスベルに命懸けで助けられた
- アスベルには敬語も使わないし様も付けない
(親しみのあらわれかも。
誰でもタメ口で話せる人といた方が楽だろう) - アスベルとケチャがバグしているのを見て切ない表情をしていた。
(あれは本当にアスベルに対する恋心からくるものだったかも)
ナウシカとアスベルはその後結婚する説
ナウシカとアスベルがその後結婚する説については、こうです。
原作『風の谷のナウシカ』のエピローグは、次の通りですが…
語り残したことは多いがひとまずここで、物語を終わることにする。
この後、ナウシカは土鬼の地にとどまり、土鬼の人々と生きた。彼女はチチクの成人後、はじめて谷の里へ帰ったとある年代記は記している。
またある伝承は、彼女がやがて森の人の元へ去ったとも伝えている。
宮崎駿作,『風の谷のナウシカ』7巻,徳間書店
アスベルはぺジテの生き残りですが、
原作では、ぺジテの生き残りはアスベルのみです。
アスベルに帰る国はありません。
そうしたらアスベルはどこに行くのか?
というと、
それはやっぱりケチャやナウシカがいる、土鬼の地なのではないでしょうか。
ナウシカはチチクの成人を見守ってから風の谷に戻ったということです。
ナウシカはこのとき、
アスベルという婚約者を連れて、
風の谷に帰ったとは考えられませんか。
そうしたら、セルムのあのプロポーズはなんだったんだ?
と思われるかもしれないですが、
あれはつまり、プロポーズではなかったのかもしれません。
「この星に全てをたくして共に生きよう」
とセルムは言いましたが、それは言葉通りの意味だったのかも。
セルム(森の一族)はこれまで、この星の謎を解き明かす為に動いていたと思われ、
その謎を、志を共にするナウシカとそれを解き明かしたいと思っていたのだと思います。
しかし全てが分かった今、あとはこの星に託すだけになったのでしょう。
それで、
「この星のどこで生活しようが、共に生きることに変わりはない」
という友好的な考えに変わったのかもしれません。
深読みしすぎかもしれませんが、これならば、ナウシカとアスベル結婚説が成り立ちます。
なぜ宮城駿監督はナウシカのその後について、年代記と伝承と、2つ作ったのか。
それはもしかしたら、『風の谷のナウシカ』の元ネタになったギリシア神話小話辞典』に習っただけかもしれません。
しかし宮崎駿監督は、ナウシカがプログラムされた未来を否定したように、ナウシカとアスベルが結婚する未来の可能性も残しておいてくれたのだと、思いたいですね。
ナウシカとセルムはその後結婚する説
そしてある伝承では、彼女がやがて森の人の元へ去ったということです。
これは、ナウシカとセルムが結婚する未来の可能性です。
ナウシカとアスベルとセルムの三角関係の行方
アスベルとセルムは、ナウシカのことが好き。
ナウシカは、どちらにもいける状態。
今後どうなっていくかは、アスベルとセルム次第。
といったところではないでしょうか。
あるいは、ナウシカはどちらも選ばず、生涯独身で過ごすのかもしれません。
ナウシカは、なんせ蟲オタクですから。
ナウシカは、ギリシア神話に出てくる少女です。
が、一説によると、ナウシカは生涯独身で過ごしたようです。
宮崎駿監督がすっかり魅せられてしまったのだというこの少女は、
求婚者や世俗的な幸福よりも、
自然とたわむれることを喜ぶ感受性の持ち主だったといいます。
アスベルやセルムを初め、ナウシカと出会った人々がそうだったように、ナウシカは、みんなを惚れさせてしまう魅力の持ち主なのだと思います。(クロトワのこともドキッとさせていましたね)
が…、
映画でナウシカと良い感じになったアスベルが、
一枚上手なのかもしれないですね。
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